本質的には、SvelteKit が行う仕事は次の3つに集約されます。
- ルーティング(Routing) — 受け取ったリクエストにどのルートがマッチするかを判断する
- ローディング(Loading) — ルートが必要とするデータを取得する
- レンダリング(Rendering) — (サーバー上で) HTML を生成する、または (ブラウザで) DOMを更新する
これまで、ルーティングとレンダリングがどのように動作するか見てきました。ここではその中間のローディングについて説明します。
アプリの全てのページで、+page.svelte
ファイルと同じ並びに +page.server.js
ファイルを置き、そこで load
関数を宣言することができます。ファイル名が示す通り、このモジュールはサーバーでのみ実行されます (クライアントサイドナビゲーション中であっても)。src/routes/blog/+page.server.js
ファイルを追加しましょう。そうすることで、src/routes/blog/+page.svelte
にあるハードコードされたリンクを、実際のブログ記事データで置き換えることができるようになります。
src/routes/blog/+page.server.js
import { posts } from './data.js';
export function load() {
return {
summaries: posts.map((post) => ({
slug: post.slug,
title: post.title
}))
};
}
このチュートリアルのために、
src/routes/blog/data.js
からデータをインポートしています。現実のアプリでは、データベースや CMS からデータをロードすることが多いかと思いますが、今このチュートリアルではこのようにしています。
このデータは src/routes/blog/+page.svelte
で data
プロパティを介してアクセスすることができます。
src/routes/blog/+page.svelte
<script>
export let data;
</script>
<h1>blog</h1>
<ul>
<li><a href="/blog/one">one</a></li>
<li><a href="/blog/two">two</a></li>
<li><a href="/blog/three">three</a></li>
{#each data.summaries as { slug, title }}
<li><a href="/blog/{slug}">{title}</a></li>
{/each}
</ul>
では、記事のページでも同じようにやってみましょう。
src/routes/blog/[slug]/+page.server.js
import { posts } from '../data.js';
export function load({ params }) {
const post = posts.find((post) => post.slug === params.slug);
return {
post
};
}
src/routes/blog/[slug]/+page.svelte
<script>
export let data;
</script>
<h1>blog post</h1>
<h1>{data.post.title}</h1>
<div>{@html data.post.content}</div>
最後にもう1つやらなければならないことがあります — ユーザーが /blog/nope
のような無効なパス名でアクセスするかもしれないため、その場合には 404 ページで応答するようにしたいです。
src/routes/blog/[slug]/+page.server.js
import { error } from '@sveltejs/kit';
import { posts } from '../data.js';
export function load({ params }) {
const post = posts.find((post) => post.slug === params.slug);
if (!post) throw error(404);
return {
post
};
}
エラーハンドリングの詳細については、後の章で学習します。